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2026/02/17

占いは信じない主義4

 占いは信じない主義4


麻衣子には、成否のいまひとつ分からない合コンの後。
麻衣子以外は二次会へと移動するらしい。
ちゃんと彼に電話しなさいよー、でも今日そのままホテルとかはダメよ? と麻衣子にこっそり言い残し、友人も行ってしまった。

すっかり日は暮れ、でも午後の残暑の余韻を残す街中で、麻衣子はためらいつつ、携帯を開いた。

そもそも、彼の意図は分からないし。
麻衣子に特別な感情なんてないのかもしれないし、ただ旧友と話をしたいだけなのかもしれないし。
うん、きっとそう。意識するだけ恥ずかしいことになるんだわ、きっと。

名刺を見て押した番号は、「もしもし、」 と数コールで繋がった。
「上條です。今、終わりました」
「おお、なんや事務的やな、お嬢。今どこに居るん?」
「さっきの、お店の前にいますわよ」
「さよか。ほんなら、5分ぐらいそこに居ってくれん?」
「……ええ、良いですけど」
「じゃ、5分後に」

通話を終えて、5分で本当に来るのかしら、なんて不思議と冷静になって麻衣子は待った。
本当に何年ぶりだろうか。彼に会うのは。
友達は、この後何事かを期待していたようだったけど。
まぁ、現実、これほど長く会っていない同級生同士が、今日、すぐにどうこうなるような事は、まずないだろう。
彼はどんな私生活を送っているか、麻衣子は知らないし。
彼も、麻衣子を知らない。きっと全然知らない。
たとえば、今日再会して、今日どうこうなるような麻衣子ではない。彼がどう思っていたとしても、だ。

はたして、彼が4分後現れた時、麻衣子の口から出てきたのは、
「私、門限があるの」なんてセリフだった。
実際、門限まで、2時間を切っていたのだが。
きょとんとした顔の藤村成樹を見ながら、今のセリフ、友人が聞いたら、さぞ怒るだろう、と麻衣子は思った。




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2011/08/25 笛小説 Trackback() Comment(0)

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